以前から、引きこもりに対して行われている方法のひとつで『引き出し屋』というものを耳にする機会が増えてきました。
結論を言えば、個人的には引き出し屋は否定派です。
ではなぜ否定派なのか・・・
今回は、この引き出し屋について考えてみたいと思います。
まずは、引き出し屋について紹介していきます。
引き出し屋(ひきだしや)または引き出し業者とは、就学や就労をしていない中卒、高校を中退した「引きこもり」や「ニート」、児童・生徒であれば「不登校」の状態にある人の自立支援または通信制高校への進学に特化した全寮制のフリースクールで悪質なものを指す。それらは、家族や親族からの依頼を受けてはいるものの、当の引きこもり者の元へ予告なく訪れ、当事者の了承を得ないまま自宅(自室)から連れ出し、団体が運営する寮に入所させるという手法を用いている。
なかには反社会的勢力、カルト宗教、極右の政治団体、悪質な精神病院とのつながりを持つ業者や団体もあり、拉致・監禁や就労(中卒、高校中退者であれば、通信制高校への進学または高卒認定試験の受験)の強要、数百万円から数千万円[要出典]もの極めて高額な授業料を請求するなどの被害が報じられている[1]。
先生の言うことを聞かない、指示に従わない、スクールの教育方針に従うことができない生徒は精神病院に強制入院させられ、強制入院となっても異議をいっさい申し立てないとの記載のある、念書に本人や家族の署名と実印と印鑑証明書の提出を求め、入院先の精神病院で精神安定剤を大量に処方し、それらを服用させられたり、入院治療費、食事代、1日に付き15万円〜30万円もする超高額で各種コンシェルジュ(宅配便、郵便物の受け取り、住民票登録、衣類、寝具のクリーニング、有料放送が視聴可能なテレビ、無線LAN高速インターネットが使い放題、朝食や夕食にバイキング、朝食に焼きたてパン、炊き立ての銀シャリ、七夕、お盆休み、クリスマス、年末年始、ひな祭り、こどもの日に豪華なご馳走が提供されるなどの特別食。などのあらゆるサービス)が利用可能なスイートルームの特別療養室に強制入院させられ、高額なベッド代を家族に容赦なく請求し、家族が入院費用を支払えない場合は連帯保証人に請求する。
ウィキペディア参照
引き出し屋を利用する親
引き出し屋を利用するのは、基本的には親が申し込みを行います。
契約した引き出し屋が、子どものところへ行き引き出します。
これは、結果だけを見れば引きこもりや不登校を放置した親が見切れずに引き出し屋に依頼するということです。
あくまでも、引き出し屋は依頼がないと動くことは無いので、重要なのは‶引き出し屋を利用することになった今までの過程です。”
キツイ言い方になりますが、今まで子どもを引きこもり・不登校から目を背けそのまま過ごさせた親・保護者の責任だと思います。
では、なぜそうなったのか・・・
理由はいくつかあると思います。
・子どもを心配する気持ち
・今は、ダメでも時間が経てば自立してくれるだろうという気持ち
・不登校・引きこもりになってしまったが、どうしてよいかわからなかっただから、そのままにした
・父は問題視せず、母だけでどうにか問題に立ち向かおうと第三者に相談したが手だてが得られなかった
・母は問題視せず、父だけでどうにか問題に立ち向かおうと第三者に相談したが手だてが得られなかった
・そもそも、問題視していなかったが子どもが暴言・暴力を振るうようになって危機感・焦燥感を持った
等いろいろとあったと思います。
この理由の中で、手だてがなかった・相談することができなかった・できても手詰まりとされたというところです。
ここが、重要なポイントだと思います。
不登校・引きこもりになるには、何度も綴っていますが必ずそうなる過程があります。
例えば、発達障害があったが周りが気づかないままで、二次障害が起こり不登校になり引きこもりになり対人恐怖症になり家族に暴言・暴力を行うようになってしまった。
過程つまり理由を知り、ここで的確なかかわり方を以て早期に解決することによって結果的に引き出し屋を利用する必要は無くなると思います。
どうして、学校や職場に行かなくなったのか・引きこもってしまったのか最初の理由から向き合うこと。
この事については、当ブログでも紹介しつつ私たちが行っている活動の一つです。
しかしながら、心配するだけで何もしてこなかった・時間が経てば解決してくれるだろうという気持ちがある人は結果的に利用することになるのだと思います。
子どもと真剣に関わってこなかった過程の上での結果なので・・・大切だったはずの子どもを、他人に任せっきりにした親・保護者の愚行だと思います。
北風と太陽の話をすれば、引き出し屋は北風である。
引き出し、自分たちの管理下に置いてしまえば、後はどうとでもなると思われます。
利用した親も、身近にそんな子がいなければ安心して過ごせる。
文字だけ見れは、最初から子供を育てる責任を放棄したように感じる。
この過程そのものを含めた引き出し屋を否定派として考えることです。
最後に、じゃあどうすればよいのかと言えば・・・
子どもとのコミュニケーションは、大人になってもとれ続けれれるような関係性を小さいときから持つことが大切です。
子どもが大きくなってしまっているようであれば、共通の趣味をもって関われるようになることが大切です。
決して、公序良俗に反するような趣味でなければ子どもの趣味を否定してはいけません・・・
最後に、引き出し屋をヒーロー扱いするメディアが多いことに対して何よりも問題だと思います。
引きこもる人を悪者みたいに扱い、親は被害者とする。そして、現れるヒーロー引き出し屋・・・
確かに、聞こえはいいのかもしれません。
ですが、そもそもの原因に向かい合わなかった親・保護者そして、周囲の人たちですから!!
なので、もう一度言います。引き出し屋は否定派なのです。
というより、引き出し屋を利用するようになった状況にやるせない気持ちがあります。
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