今回は、学校の宿題をテーマにします。
発達障害児でグレーゾーンで、とりわけ学習障害に対する特性があります。
グレーゾーンなので、通常学級に在籍しています。
宿題の内容も種類も、他児童と同じでした。
これらについて、何が問題でどのような対応・支援を行ったのかをまとめていきたいと思います。
目次
学習障害とは
基本的に知的発達の遅れはみられないが、書く・読む・話す・読んだり聞いたりして答える・計算するなどにそれぞれ苦手なことがあることです。
全体的なIQが低いわけではなく部分的に遅延(低い)があるということであるため、基本的には知的障がいには該当しません。
そのため、知的障がいではないものの学習においては支援が必要となります。
書き読んで理解するという部分のみ知的障がいに該当するIQ値になっていることもあります。それでも、部分的なことなので知的障がいではありません。
例:小学校5年生でも、書く・読むという読解力は小学校1年生レベル。計算力は、小学校2年生序盤レベル(九九が覚えられない)という状況です。
学校の宿題と問題点
学習障害をもとに、学校の宿題について考えていきます。
学校の宿題は、基本的には健常児に対して行われる自宅学習です。
学校の宿題は、主に児童が一人で行うことが想定されています。
では、学校の宿題が学習障害においてどのような問題があるのか。
問題そのものが理解できていないため、一人で行うのは困難であるということです。
小学生が深夜1時になっても毎日終わりませんでした。
→頑固で「終わるまで寝ない!」とか言ってくれてました・・・
1時を過ぎると限界を迎え寝てました。
一般的な小学校入学間もない子が、小学校5年生の宿題をやるということです。
一人で取り組むには難しい。
これが、学習障害という特性がある子供の学校の宿題に対する問題です。
学校の宿題に対する対応~トライ&エラー~
上記のことから、学校の宿題を行うことは難しいことでした。
しかし、勉強についていけていないから宿題は無しすることはしませんでした。
学校の宿題に対して何が問題点をまとめてみました。
・現在の学校の授業内容を理解できていない
・宿題の量が多く終わらないため、宿題へのモチベーションが低下している
・宿題の内容を理解できていない
・宿題が終わらず、深夜1時までやることも多くありました
以上の事柄が大まかにあげられました。
学校・発達支援センター・保護者間で話し合いを行い、宿題の量を現在の半分にしました。
さらに、保護者がすべての宿題に薄く下書きをして、子どもがなぞるという形式をとりました。
新たな問題がすぐ出ました。
それは、保護者が常に宿題に付き添わなければいけないということでした。
親の帰宅から子供が寝るまでの時間は3時間。
3時間で、食事の支度・食事・入浴・宿題・その他家事をすべてこなさなければいけません。
これが、物理的に難しかったのです。
再度、宿題の状況について話し合いを行いました。
その際、そもそも学力が追い付いていない状況で、他児と合わせた宿題を行うことに無理があったことを学校に対し相談しました。
その結果、合理的配慮に基づき担任と通級の先生が準備をし国語は小学校1年生の問題を、算数は小学校2年生の問題を行うことになりました。
その後は、最初の頃は宿題の答えを薄く先に書き、問題を理解できるように声をかけながら文字をなぞるなどして宿題に取り組めるように行いました。
時間が経つにつれ、徐々に一人で宿題ができるようになりました。
宿題を提出するときは、他児にわからないようにしているようでした。
まとめ
学習障害の特性がある子は、通常学級の宿題にはそれぞれ宿題内容が理解できていない・宿題に時間がかかるなどの問題がありました。その宿題に、保護者も付き合わなければならないという、付加的問題もありました。
その対応については、学校側から個人に合わせた宿題の提供・できる限り宿題ができるように保護者がつきそい、宿題の内容を理解できるように支援を行うことが必要です。
学校・保護者が連携をとり、子どもが宿題を行える環境を整えることが大切です。
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