今回は、合理的配慮はどこまで求められるのか?について掘り下げていきたいと思います。
そもそも合理的配慮って?と思われた方はこちらをご覧ください↓↓
★合理的配慮とは?★
現時点では、合理的配慮とわがままは受け取る側の心象で変わってしまう事があります。
合理的配慮は、その人に合わせて行うものなので基本的に明確化されてます。
事例を交えながら少し掘り下げていきます。
目次
合理的配慮とわがまま
合理的配慮について、例えてみたいと思います。
~合理的配慮~
児童の場合
課題A 文字の読み書きが難しく、一人で行うことは出来ないため誰かに読んでもうらう必要がある。
対応策 タブレットを用いて朗読アプリを入れ教科書の文を聞きながら教科書に目を通す。
本人の努力では行えないことを代替策とることで授業に参加しやすい環境を整える事です。
では、社会人の場合はどうでしょう?
課題B 仕事をするのに業務内容が複雑で把握することが難しい。適宜細かく指示を出してもらわないといけない。
対応策 上司または同僚が本人に対し、業務内容の手順書を作成し手順書にしたがって説明をし理解できるようにする。そうすることで、業務につきやすくする環境を整える。
~わがまま~
ちょっと、わかりやすくするために大げさな例え方になりますが
課題A 教科書を読むのが面倒だから誰かに読んでほしい。
課題B 仕事を覚えるのが面倒だからやり方を書いてほしい。
合理的配慮とわがまま違いでした。
合理的配慮は、自分の特性を相手に伝えて環境等を整えることで、一般的に他者と横並びになることで学習や業務を行うことができるということです。相手の状況を考えながら自分の何が難しくてどうすれば出来るのかを明確にして伝え、相手へ配慮しながら求める事です。
わがままは、相手のことを考えずに自分の都合や特性で一方的に出来ないからやってほしいと求める事です。
合理的配慮を行うためには、相手のことを考えて自分はどうすればできるようになるのかをお互いに歩み寄ることが大切です。
しかし、合理的配慮認が知されていなかったり、合理的配慮そもそもの問題点もあります。
次は、その問題点を見ていきたいと思います。
合理的配慮の問題
課題Aについて
タブレットを使う児童が一人の場合は、その児童だけがずるいという空気感が生まれてしまいます。
課題Bについて
手順書を作成る上司または同僚は、本人の特性を理解したうえで、手順書を作成しなければならず作成者の負担になってしまいます。
合理的配慮について、理解や知識がなければ一人だけずるいということがいじめに派生してしまったり、手順書を作成するという本来の業務以外のことをしなければならないということで、負担をかけてしまうこともあります。
これらの問題をどのようにカバーすることが必要なのか?
次は、合理的配慮の導入です。
合理的配慮の導入
合理的配慮を必要な人が、学校の先生や会社の上司にまず特性を理解してもらうことからはじまります。その為には、自分または周りの人(保護者・家族)が特性について伝えていくことが必要です。
そして、学校の先生や会社の上司に理解を得られれば、その特性に合わせて合理的配慮について相談してください。
合理的配慮の導入には受け入れる側も環境の整備などの労力を必要とします。ですので、自分でできることも明確にし、受け入れてくれる側の気持ちを大切にし負担をかけていることも忘れてはイメません。また、自分がどこまでできるのか、何が苦手なのかを明確にしっかりと伝えることが必要です。
まとめ
合理的配慮は、自分は何が難しくて何をどのようにすれば出来るようになるのかを明確に相手に伝え、相手に対して配慮しながら配慮を求める事です。
わがままは、一方的に相手へ配慮せずに自分の意見のみを言うことです。
合理的配慮とわがままには、趣旨に決定的な違いがあります。しかし、受け取り側の理解がなければ、合理的配慮とわがままは同一のものとして受け取られてしまう可能性があります。
さらに、障がい手帳を持たない人にとっては、示すものが無いのでさらに合理的配慮を求めることが難しくなります。
重要なことは、その人の周りに理解を示してくれる方が一人でも多くいる環境を小さい時から作ることも配慮を求める一つの方法です。
合理的配慮には、まず自分の特性や自分には何が出来て何が難しいのかを明確にして、事前に相手に相談する事がが必要です。
こちらで、子育てを通して行う合理的配慮についてまとめています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
以前、とあるお城の説明会の際にある方が気持ちを伝えたところ、他の参加者から「それはわがままだ!」と言われたという記事がありました。
そのことについて、合理的配慮とわがままという視点から考察していますので、読んでいただければと思います。
新たに、映画館でのケースもあったのでまとめてみました。
コメント