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放デイの閉鎖・倒産のニュースとその理由

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今回は、放課後等デイサービスのニュースを読んで(前回の法改正2020年の時に思ってはいたのですがちょうど良い機会なので)記事にしてみました。そして、その理由を深堀して客観的に考察してみました。

 

目次

放デイのニュースについて

こちらの記事は、

もし記事が見れなく(掲載期間終了されて)いた場合の概要。

放デイが最近、閉鎖や倒産が相次いでいるということです。主だった理由としては、利用者の減少・職員の確保が困難・コンプライアンス違反等です。

昨年の2022年は閉鎖・倒産が過去最高だったそうです。

 

放デイの倒産・閉鎖が過去最高という記事です。これは、そうなって当たり前だし、これからも増えるというのはわかりきっていることです。しかし、どうしてこうなったのかという理由が簡潔にしか書かれていなかったので、深堀して実体験と客観的見方を交え少しまとめてみました。

 

 

なお以前、放課後等デイサービスやその他の福祉サービスについて少しまとめた記事もありますので放デイって何ぞや~?と言う方は是非見てください。

 

 

事業が継続できない理由

ここからは、事業が継続出来ない理由を考えていきたいと思います。

 

増え続ける事業所と利用者の低迷の理由

ニュースを見て、改めて事業の閉鎖や倒産は実感しています。

実際、放デイはこの10年で15倍の事業所が増えてきていました。

例えば、10年前のA市は6事業所程度だったのに今は90事業所ほどあります。

少し話はずれますが、5年ほど前から放デイをやればもうかるという謳い文句で放デイを立ち上げるマネジメント業者が急増し、その謳い文句に様々な業種から流れてきたことも事業所急増の一因と感じています。

昔、あるイベントに参加した際

「障がい児やれば儲かるっていうから俺も始めたよ(笑」

っていうのが聞こえた時は、本気でイラッとした記憶があります。

もっと、言葉は汚かったのですが文字にもしたくないのでこれ以上は自重します。

 

すみません、話がそれてしまいました。

そんなわけで・・・

これだけ一つの市で事業所が急増すれば利用者の取り合いになります。

利用者の数には天井があります。しかし、放デイの増加は青天井。作るのは資金があれば造作もありません。

しかし、事業所が多いのほかにも利用者低迷には別の理由もあります。

基本的には、保育園などの延長として放デイを利用する目的の保護者もいます。

つまり、週5~6日の毎日利用したいというニーズです。

しかし、放デイは上限として1日10人までと決まっています。10人を切ってしまうと収入が減る。10人を超えても基準違反で減額。というものがあります。つまり、事業所は確実に毎日10人を安定して利用してもらわなければなりません。中には週に1回から3回程度で良いという保護者のニーズもあります。ここが、以外にも利用者低迷のネックになります。毎日利用したい人と、週に数回の利用で良いという人との1日の利用上限の調整が入ります。ただ、その調整はなかなかに難しいのが実情です。

結果、ニーズにこたえられなければ別の事業所へ利用者は流れます。

これが、記事に載っていた利用者の低迷に繋がります。

 

職員の確保が困難な理由

さらに、利用者だけの問題ではありません。職員の取り合いです。

その中で、さらに約3年前の2020年にはその前の年度よりコンプライアンス的にさらに事業の新規・継続要綱がきつくなりました。

具体的には、今までは無資格者から児童指導員まででも保育士が一人でもいれば要綱はクリアできている場合がありました。しかし、現時点では無資格者はNGで最低でも児童指導員と保育士が必要な状況です。さらに、児童指導員では保育士の半分の報酬額になってしまっています。

これは、どういうことなのかというと報酬を得るのであれば満額もらえる保育士を欲しがる(あえて言い方が悪いです)事業主が増えるということです。

保育園でも、保育士不足が深刻化している状況でさらに放デイや児発(児童発達支援)でも保育士を必要とする制度を作ってしまってはさらに保育士ニーズの競争が激化するのは火を見るより明らかです。

つまり、保育士を必要とする事業の保育園と放デイと児発とがそれぞれ保育士を取り合う構図になっているのです。もちろん、児童指導員も必要ですが重要度という観点から保育士の方が必要性が高いのは明白です。任意資格と国家資格ですから・・・

 

つまり、A市に放デイ・保育園合わせて200事業所があったとします。そこに実働できる保育士所有者が2000人いたとしても、1事業所10人です。保育園は仮に常勤非常勤合わせて20人必要とした場合、保育園が認可・認可外・無認可・ママさん保育等合わせて120ヶ所あれば、ざっくり2000人は超えます。つまり全く足りていません。では市外から来てもらえば・・・とも思うかもしれませんが、A市から市外へ保育士が流れる事も逆に考えられるのです。

さらに、放デイ特有の問題もあります。放デイは基本的に特支(特別支援学校)へのお迎えになるので、同市内で転職がとてもし辛い環境にあります。そうすると、放デイではなく別の業種への転職も考えられます。

そして、賃金の問題。同じ国家資格でも、保育士や介護福祉士・社会福祉士などは資格に合った賃金がもらえていないのも実情です。

有資格者の業界離れ・・・

 

これが、記事に載っていた職員の確保の困難です。

 

 

コンプライアンス違反について

これは、今までの理由から利用者不足や職員不足からくる水増し請求や、必要関係書類の不備等があります。

先にも綴りましたが、一部事業主には儲けを第一の目的として経営していたり、経緯継続のためにという理由で、休みなのに利用しているように見せかけている事業所もあるという話を聞いたことがあります。実際、放デイという業界も小さいので話は伝わってくるようです。もちろん、良い悪いの情報も・・・

書類関係は、職員不足から書類を管理する事を怠ってしまう事からくる不備。書類を作成する時間がない、申し送りをする時間がない、時間がないから研修など職員教育が出来ない回らない、さらに職員の教育が出来ないから事故につながる等のコンプライアンス違反に繋がるのです。

これが、記事にあったコンプライアンス違反の理由です。

 

まとめ

今回は、放デイの閉鎖・倒産のニュースについて考えてみました。

来年度にはさらに運営要綱が厳しくなり放デイは淘汰されていくものとなるでしょうとニュースにはありました。

利用者ニーズは、場所にもよりますがまだまだあります。しかし、有資格者の確保は利用者確保より難しく深刻化していきます。

ある場所で聞いた話ですが、放デイを運営するには場所にもよりますが東京23区や政令指定都市などでは、現時点では一つの法人格が安定して放デイを運営するには最低でも3事業所は必要とのことです。

人材不足の上に、制度がよりきつくなる。さらに、人材不足に陥る。

サービスの質を問う以前の問題になってしまっています。

これは、介護保険が歩んできた道をまったく同じ道を進んでいるように感じます。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

ここからはさらに勝手な個人的見解です。

 

制度見直しの流れ。。。

高齢者に支援のニーズがとても多く必要となり、介護保険制度を考えるのがメンドクサイ大変だからたくさん事業をできるようにすればいいじゃん!

と有識者たちが考え(たかどうかは知らないけど)、オッケー!じゃぁ、誰でもいいから事業を立ち上げられるようにしよう!おまけに高齢者の票もいっぱい貰えるね!と政治家が考え(たかどうかは知らないけど)

マネジメント業者:今、介護保険に参入すると儲かりますぜ~!うちらもマネジメント報酬でウハウハ~

いろんな事業主:爺婆やれば儲かんの!?ならやるしかないじゃん!

と、たくさんの業界の連中が流入・・・これが2000年ごろ

事業主:マジでこんな楽に儲かるの!?(といったのはホント)

。。。うっわ!税金めっちゃ使われてんじゃん!これ以上税金使われたらヤバいから報酬めっちゃ減らそう!!と政治家が考えた(かどうかは知らんけど)これが2010年ごろ

事業主:はぁ!?めっちゃ報酬減らされてんだけど??いいや、人件費めっちゃ削って利用者をとにかく取ろう!!俺らの給料は減らしたくないし

ニュース:賃金が少なくなり、介護職員を辞める人が急増しています!!

そのころから、底辺の職種と言われるようになる。

政治:え?介護職が給料足りない?でも事業主は儲かってるだよね?報酬減額!

事業主:はぁ!?めっちゃ報酬減らされてんだけど??いいや、人件費めっちゃ削って利用者をとにかく取ろう!!俺らの給料は減らしたくないし

ニュース:賃金が少なくなり、介護職員を辞める人が急増しています!!

政治:え?介護職が給料足りない?でも事業主は儲かってるだよね?報酬減額!事故とかなんかいっぱいだから細かく分けて有資格者絶対!!

これが繰り返された介護保険。

 

 

そして。。。

障がい児に支援のニーズがとても多く必要となり、変わってばっかの障がい者児制度を考えるのがメンドクサイ大変だから事業をできるようにすればいいじゃん!

と有識者たちが考え(たかどうかは知らないけど)、オッケー!じゃぁ、誰でもいいから事業を立ち上げられるようにしよう!おまけに障がい者団体の票もいっぱい貰えるね!と政治家が考え(たかどうかは知らないけど)

マネジメント業者:今、障がい児に参入すると儲かりますぜ~!うちらもマネジメント報酬でウハウハ~

いろんな事業主:障がい児やれば儲かんの!?ならやるしかないじゃん!

と、たくさんの業界の連中が流入・・・これが2013年ごろ

事業主:マジでこんな楽に儲かるの!?老人とかもダメだし!足引っ張ってるし

。。。うっわ!税金めっちゃ使われてんじゃん!これ以上税金使われたらヤバいから報酬めっちゃ減らそう!!と政治家が考えた(かどうかは知らんけど)これが2018年ごろ

事業主:はぁ!?めっちゃ報酬減らされてんだけど??いいや、人件費めっちゃ削って利用者をとにかく取ろう!!俺らの給料は減らしたくないし

政治:え?職員が給料足りない?でも事業主は儲かってるだよね?報酬減額!

事業主:はぁ!?めっちゃ報酬減らされてんだけど??いいや、人件費めっちゃ削って利用者をとにかく取ろう!!俺らの給料は減らしたくないし

ニュース:賃金が少なくなり、介護職員を辞める人が急増しています!!

政治:え?介護職が給料足りない?でも事業主は儲かってるだよね?報酬減額!あと、事故とか問題も多いから有資格者絶対!!

 

・・・あれ?やっぱり同じ流れじゃない?

 

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